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受験勉強は大人になって役に立つ?

受験勉強は大人になってどの程度役に立つのだろうか? よく議論になるテーマですね。私も高校生の時に古文や電卓を使わないで計算をすることに何の意味があるのだろうかとずっと思っていました。勉強すること自体はいいことだと分かっているのですが、将来それがどのように自分の生活に関わってくるかをイメージできない高校生には、小難しい理屈を理解したり興味のない年号を覚えたりする作業はまったくモチベーションが上がらないです。

とはいえ、しんどいからといって受験勉強が無駄と言いたいわけではないです。お行儀のよい答えになりますけど、私の考える受験勉強の良い点は下記です。

  • 論理的な思考力を鍛えられる
  • 工夫する力を身につけられる
  • 自分なりの勉強の仕方が分かるので、必要なときに勉強をすることができる
  • 興味のあることを学ぶ基礎力が身につく
  • いろんな知識があると、旅行が楽しくなる

 

論理的な思考は、数学や科学といった理系科目に限りません。現代社会では専門分野の異なる人が集まってグローバルに仕事をするのが当たり前になってきているので、そういった人に自分の考えをロジカルに説明するスキルは非常に重要です。そして、世の中の変化が早く仕事のあり方や進め方もその変化に合わせてどんどん変えていく必要があります。それを先輩から教わるのではなく、自分自身で考え工夫しながら新しいやり方を作り出していくことも必要となるでしょう。もちろん新しいことに取り組む際は分からないことだらけです。だから勉強の仕方を知っている必要があります。その際に、リサーチの仕方や内容を理解する読解力、幅広い知識が武器になります。

またプライベートにおいても、趣味を掘り下げていくとだんだん自分自身でいろいろやってみたくなります。興味のある趣味だから学んでいるという意識はないかもしれませんが、やっているプロセスは仕事と同じで、勉強の仕方をしっていればどんどん趣味に詳しくなっていって、ディープな世界をのぞくことができるようになると思いますよ。

 

私を奮い立たせたパワーワード

私は高3の時に名古屋の代々木ゼミナールに通っていました。安田亨という人気講師の数学の講義をとるためでした。第二次ベビーブームで浪人生が多くいた時代。テレビドラマや漫画でも予備校や浪人生にスポットをあてたものも多く、単純に予備校や浪人生という存在に興味もありました。そんな中でどんな面白い授業をしてくれるのだろうか、どれくらい個性の強い先生なんだろうか、とワクワクしながら通ったものです。

しかし、授業そのものは「今でしょ!」の林修先生のようなインパクトはなくて、でも問題の解説や解法は非常に鮮やかで衝撃的でした。高校の先生と違ったのは、最終回の講義で歌を歌ったことくらでしょうか。自分で作った受験生への応援歌でした。

なぜ安田亨先生を鮮明に覚えているかというと、「なぜ高校生は受験勉強をするのか?」という当時私が悶々と思っていた疑問に明確な答えをくれたからです。その言葉がなければ、きっと受験勉強を最後までやりきることはできなかっただろうし、現役合格できなかったと思います。その私を奮い立たせたパワーワードはこれです。

先生
大人になれば必ずあなたたちの前に理不尽な壁が立ちはだかる。その時にそれを乗り越えるために努力をしなければならないが、今まさにあなた達はその"理不尽な壁"を乗り越える努力の仕方を学んでいるのです。

別の記事で受験直前には1日15時間勉強できたのも、この言葉が自分を支えていたからです。そして社会人になってからも、当時の高校生の自分の頑張りを思い起こすと、乗り越えられない壁はないと思うことができます。

 

まとめ

1990年代と比較すれば、最近の教育現場は学生が興味をもてるよう授業が工夫されたり、実践的な内容が多く含まれています。例えば次女は中3で株式の勉強をしたら、各自自分の興味のある銘柄を選んで1か月後に誰が一番儲かっているかという株式王ゲームをやっていました。これなら株をとっても楽しく学べますね。他には学校によってはプログラミングをやってるところもあると思います。これもどのような仕事をするにしても活かすことができるスキルだから、それを中学・高校で勉強できるというのは羨ましい限りです。

だから私が学生の頃よりは勉強することに「そんな勉強、必要?」って考える学生は少なくなっているのかもしれませんが、一方で大学受験なんかは以前にまして点数化が進み分析データが公開されるようになって、数字に踊らされる感じを強くなっているようにも思います。だからこそ、なぜ自分は勉強するのか?といった根源的な問いに対し、自分なりの考えをもっておくことが大事になるでしょう。

 

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