子どものというのは素直なものだなと思います。言われたことをそのまま受け取ったり、目の前の物事や景色をそのまま見ています。大人になると学んできたことや常識というフィルターを通じて受け取った情報を味付けしてしまうので、ときに変な思い違いをしてしまったいう経験はみなさんもあるのではないでしょうか? 子どもにはそういったところがないので、素直だなと思うのです。
今でも印象的に覚えていることがいくつかあります。長女が幼稚園のころ、家族で上野動物園に行きました。図鑑でみたことのある動物を中心に見て回っていて、シロクマを見に行こうとなりました。そして、シロクマの前について見せたところ、なんか反応がありません。どう?と聞くと



白いと思っていたシロクマが茶色かったので、シロクマと思わなかったみたいです。だから、最初反応が薄かったんですね。上野動物園のシロクマを見て白くないというのは、とても素直といっていいでしょう。
他には、トランプのカードマジックを見せた時のことです。カードの束から1枚カードを選んでもらって、それを覚えてもらう。そして束の上にカードを戻してもらってから、そのカードを束の中に入れて指をパチンとならす。すると、あら不思議、そのカードが一番上に移動してくる!というやつです。素人なので上手ではありませんが、子ども相手なら大丈夫だろうとやって見せてあげました。

とどや顔で聞いたら、じーっとカードを見てたかと思ったら

というではありませんか。一瞬タネがばれたかなと焦りましたが、どうやら1枚とっても一番上にあるならその上にもう一枚別のカードがあったと単純に考えたみたいです。どうやったかは別にして、これもある意味素直な見方だなーと思ったできごとでした。
長女とは少し違いますが、次女はよく「見ればわかる」と言います。たとえば「○○ちゃんは頭がいい」といったときになんで?と聞くと「見ればわかる」と答えます。次女のいう頭がいいは、単純にテストでいい点をとるということとはちょっと違うのかもしれません。感性の鋭さや頭の回転の早さかもしれませんね。たしかにそういったものは話したり接していると、見て分かるかもしれません。
そういった子どもの素直な感覚は大事にしたいものです。いろんなことを学んで常識を身につけることはいいことですが、それによって視野が狭まったり受け取る情報が減ったり偏ってしまうと、目の前にある大事なことやチャンスが見えなくなってしまういます。そうならないよう、常に素直にみるということを意識していけるといいなと思います。